グローバル化がますます進む近年では、高校卒業後、大学卒業後、転職活動のためになどさまざまな理由で海外の大学やカレッジに進学する人が増えてきました。
日本とは教育システムも異なるカナダでの進学先選びはかなり慎重になりますよね。
今回は将来の目的を見据えて、どのレベルの教育機関に進むべきかがわかるようにカナダの教育機関について目的別にご紹介しています。
学位の種類
University
Universityは一般的には総合大学で4年以上のコースを持っています。日本の4年生大学とほとんど同じシステムですが、留学生にはビザの面でメリットがあります。
カナダの大学では、日本でいう一般的な大学コース(本科)のほかにもDiplomaプログラムやContinue educationといった社会人向けの短期間コースがあります。 コースによっては日本の4年生大学を卒業していることを入学条件としているコースもありますので、選ぶ際には慎重に選んでいきましょう!
進学する目的から選びましょう
◆4年生大学を出たのと同等な学位を取得したい場合
▶︎4年生大学
◆永住権も視野に入れて効率的に卒業&就労ビザまで考えたい場合
▶︎College, Community college2年コースなど
総合大学は、日本の4年制大学と同等の学位が取得できます。ビジネスやエンジニア、看護系など様々なコースが準備されており、留学生よりも現地の学生が多いです。 公立の大学と私立の大学に分かれており、公立大学(カナダ移民局に登録されている大学)の場合、留学生は卒業後にポストグラジュエーションワークパーミット(PGWP)に申請できます。 このPGWPは、8ヶ月以上のコースに通い、成績や出席率、また卒業後の仕事の種類条件を満たした際に移民局から発行される就労ビザです。
8ヶ月〜2年未満のコースの場合は、学校に通った日数分、2年以上のコースの場合は3年分の就労ビザが発行されます。
将来外国で働きたい人、永住権を取得したい人の多くがこのプログラムを利用しており、永住権に取得には一番王道なプログラムになります。
私立大学でPGWPに登録されているコースを持つ学校もありますが、基本的にはPGWPには申請はできません。ですが、私立大学では留学生の受け入れ体制が整っていたり、サポートが充実しているなどのメリットもあります。
College
CollegeもさらにPrivateとPublicカレッジに分けられます。違いは、運営のための財源で、生徒の学費を主に財源としているのがPrivateで、州や政府から出ているのがPublicとなります。 日本でいうと私立と公立学校です。 日本の学校の場合は公立学校の方が生徒の支払い額は安くなりますが、カナダの場合は私立カレッジの方が留学生に対して価格が安いのも特徴です。こちらはカレッジによって異なりますが、通常留学生は現地の学生の学費の2倍〜3倍多く学費を請求されます。 留学生向けの授業を多く提供している私立カレッジでは、留学生が入ってこそ経理が成り立つので、現地の学生と留学生の金額はほぼ変わらない、または公立学校より低めに設定されている学校が多いです。
また、先に紹介しているPGWPの申請の可否も私立か公立で分かれます。
Privateカレッジの場合は、多くの学校の場合は不可。Publicカレッジの場合は、州に認可されていれば可能となります。
PGWPの申請自体は不可能なPrivateカレッジですが、それに変わるプログラムとして、Privateカレッジのメリットを活かしたCoopプログラムというものがあります。
最近日本でも有名になってきていますが、「座学+現地職場体験」が1つになったプログラムです。
例えば、1年間のCoopプログラムでは「6ヶ月座学+6ヶ月現地企業インターンシップ」になり、専門スキルをカレッジで学んだ後にその実力をカナダで試すことができるインターンができます。
Coopには年齢制限や、生涯で使用できる回数制限がありませんので、ワーホリが残っていない人も使用することができます。
また、私立カレッジの学費の安さを活かして、学費をできるだけ安く、でも専門スキルも習得したいという両方の願いを叶えられるプログラムです。
さらに、PGWPの申請自体はできませんが、Coopのインターンシップ先で実力を認められれば、その企業から就労ビザを出してもらい、カナダでそのまま働ける可能性や、将来的には永住権の取得を目指せる可能性もあるため、近年日本人には人気のプログラムになっています。
まとめ
永住権の取得を目標にしている方は最近増えてきていますが、重要なのは「永住権を手に入れた後に何をしたいか」ということです。
永住権の取得方法は今回ご紹介したもの以外にもさまざまですが、現地で働き生活をしていくことを考えると、ただ永住権の取得をすることはおすすめしません。
ちゃんと現地の人に混じって仕事をして生活をするだけの経済力をつけるための、仕事スキルと言語力を得るためには、大学やカレッジを出て専門スキルを身につけることが大切です。
永住権をとって現地で過ごしたい人は、University、College、Community Collegeが向いていますし、将来的には日本に戻って転職やスキルを活かして仕事をしたい人にはCoopが向いています。
金銭面ももちろん大事ですが、将来どうなりたいのかというビジョンから、留学を決めていくのが大切です。
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